「まわるん第3回」と「友の家」

虹の雲

2014年07月02日 12:00

まわるん第3回も、虹の雲終了後、居残りして行いました。
もちろん、ここから参加のみなさんは、ここから参加です・・・お手製焼き菓子(2種類も!)と冷たい紅茶ポットの差し入れをくださったHさん、いつもありがとうございます!夕暮れにほっと一息、みんな笑顔に包まれます・・・

ここで、ちょっとこの空間、トーク開催場所「友の家」について触れてみたいと思います。

民家の中にひっそりと(あ、ごめんなさいっ)佇む白い建物。アパートでもなく、公民館ともちょっと違う感じ。派手な看板は何もなく、ただ小さく「熊本友の会/幼児生活団」ってかいてあります。教会みたいかな、なんとなく。

2階を見ると、子どもの絵をそのまま素焼きしたような額絵が飾ってあるし、「幼児募集」って掲げてあるところを見ると、あー幼児教育の場なんだと推測されます。。。そうです、「熊本友の会」ってどんな会なのかっていうと、、
日本初の女性ジャーナリストであり、思想家・教育家でもある羽仁もと子氏(雑誌「婦人之友」や自由学園の創設者でもある)の思想のもとに集う全国組織の会であり、「友の家」は、その会員が集い学ぶ場所、まさに公共の家というわけです。家庭運営のエキスパートになるべく自身が学ぶ他、家事家計講習会、映画上映会やコンサート、バザーなど対外活動ででた収益を公共のために使います。近頃はNHK「朝イチ」でもスーパー主婦として主婦の知恵を伝承すべく出演されており、ここ熊本での活動も精力的です。

ホール入口に掲げられた「思想しつつ生活しつつ祈りつつ」の書に感銘を受けるのは、私だけではないでしょう。

「家計は簡素に、社会は豊富に」とか、「生活即教育」とか、「人生の朝のうちに」とか、羽仁もと子語録、ぐっときませんか?かっちょいい!

私たちの「まわるん」は、母体は「シュタイナー教育を学ぶ会虹の雲」なので、直接友の会とは関係ないのですが、メンバーに友の会会員が在籍しているという縁でホールをお借りしています。虹のメンバーも、この場所が気に入っていて、他に行く気がしないようです(笑)、・・・波長があうんですね。

ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)が文芸誌の編集長を経て、自らの思想を「人智学」として樹立し、ゲーテアヌム(実践拠点)を建立したのが1914、

羽仁もと子(1873-1957)が新聞記者を経て「婦人之友」の前身「家庭之友」を創刊し、人間教育の樹立を志し自由学園を開いたのが1921、

同世代を生きた人だったんですね。更に、双方には「自由とは何か」「自由への教育」という命題に挑んだ書籍や講演語録もたくさん残っていて、共通する部分が多いこと、今更ながら意義深く思います。実際、自由学園で行われている教育とシュタイナー教育は重なる部分たくさんあるようです。真実はひとつってことなのかな。


さて。まわるん第3回報告です。今回は、中学生にとって最も身近な「学校」のことから話が始まりました。
学校って、、、「勉強しろ!ばっかり」、とか、「先生たちがいばってる(命令口調)」、とか、「どうせ、同じ意見(学校に都合がいい)にされる」、とか、
「公式にあてはめるだけですすんでるから、ほんとの疑問が解けない」など、4名それぞれこの話題なら話はつきません、、ちょっと語気が荒めになってる気がします・・・(でも、自分の中学生の頃も同じ感じだったな。)

「勉強つまらない」、との言葉には、「楽しまないともったいないよねえ・・・」と、おばさんスタッフ(私)。

じゃあ、好きなことってなんだろう、好きな教科は何?どんなところが好き?

大河ドラマで歴史に興味がでた、というOくん、歴史は面白くてしょうがないとのこと。ふんふん、なになに、幕末とか、明治のころが大好き。維新のころの人物名がぽんぽんでてきます。彼のわくわく感が十分伝わったところで、宇佐美先生ぽつり。「でも歴史って、国によって教え方(伝え方)全く違っているんだよね」と、ドイツ滞在中のエピソードを引用されます。ドイツで出会った韓国やアメリカの学生たち、自国で歴史をどう習ってきていたか。
幕末以降の諸外国との関係は現在の日本情勢とダイレクトにつながっています、日本の教科書だけ満点、というわけにもいかないはずですね、多角的に学んでいきたいね、気付けてよかったです。

また、国によって学校制度も随分違っていて、専門技術を選択する年齢も制度も、進学するにしても大学まで学費がいらなかったり、話をきくだけでも、「それ、いいね!日本もそうなったらいいね!」視野が広がります。


Aさん・・・「いつもあたり前と思っていたけど、外の国ではちがうことや、学校もいろいろあること、がきけて、トーク楽しかったです」

Rくん・・・「高校に行ってからの学習の違いにびっくりしました。あと、国が自分の国に都合がいいように教育まで変えることも知りませんでした。」

Kくん・・・「ドイツが大学までお金がいらないということとか、米国には専門的(ピンポイントな)職業がたくさんあって職種が選べていいなと思ったけど、日本の総合的なバランスのとれた能力と、どちらがいいのかな。僕は天文の勉強をしたいけど近道とかないし場所とかも関係ないといわれた、まだよくわからない。」

Oくん・・・「外国は職業の幅が広く、いろいろな職業があって面白いなと思いました。あと、お互いに何に(どんな職業に)向いているか言い合ったのも面白かったです」

スタッフHさん・・・「今通っている学校制度や教科書に対する疑問、ドイツ、スウェーデン、大分の国際大学の話が面白かったです。ただ座って話しているだけなのに、ここと違う広い世界に触れているようで、頭の中をすっと風が通ります」

次回の「まわるん」は7月13日16時~友の家で開催です。
参加費ひとり500円。ちょっと大きめの子どもさんひとりでも、親御さんだけでも、ご一緒でも、「お茶のみに!哲学しに!」気軽にご参加くださいね。




今日うまれたほたる(にじみ絵)

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